それでミクは、その事件後ソイツへの罪の意識から精神的におかしくなっちまってね。
それから彼女はしばらく入退院を繰り返し、
搬屋價錢確か摂食障害と呼吸障害も併発したって後から聞いたな」
・・・」
それでまあ、そんな状態で彼女にとっては共犯者?みたいなものになっちまった俺とはもう・・・、彼女としては二度と会える状態ではなくなってしまった。
つまり、病状からも医者から直接”俺とは当分の間会わない方がいい”って・・・、そうアドバイスもあったらしくてね」
そう。
けっこうディープな話だったんだね?」
うん。
それでまあ、俺らは7年間お
搬屋服務互いになんとなく会えなかった、みたいな」
・・・」
だからその・・・、俺としてはさあ。
単純に元気な彼女に会えてうれしかったって言うか、多分ミクもそうだったと思うんだよ。
お互いにやっと過去から解放された。
そういう意味で、その再会にはそれだけで十分意味があった・・・。
まあ、そんな俺たちふたりにとってはね」
と言ってホンジョウは、グラスの氷が溶けちょうどいいレベルの水割りになっていたロンリコを一気にグイッと飲み干す。
その約30秒後・・・、ぐらいだったと思う、店内をしばらく包み込んでいたどんよりとした空気を意図的に破るかのように、
ホンジョウさん?
もしかして・・・、まだミクさんが好き?」
とヒカルがポツリとそうホンジョウに尋ねた時だった、彼女の瞳からキラキラと光る誘惑を伴う想念の光線のようなものが発せられ、それはホンジョウの瞳をしっかりと捕らえていた。
えっ?
いや、そ、それはもう・・・、ないんじゃないかな?」
とホンジョウはヒカ
紅酒
ルに視線を合わせながらまるで人形が操られる様にそう即答する。
そこがやっぱ一番わかりずらいんだよね?
だってホンジョウさん、彼女と会えない間もずっと好きだったんでしょう?」
とマキ。
それはまあ、さすがにホンジョウだってなあ?
やっぱもう今更ってのもあるんだろう?」
とマスターがそうホンジョウのフォローに入る。
ああ。
まあでもそれは・・・、俺にも一番わからないって言うか?
でもそう、やっぱしいて言うならば・・・、俺がつまり・・・、つまり今俺がヒカルさんを好きだから。
なんじゃないかって」
とホンジョウは本人を目の前に何を血迷ったか、急にいきなりそうコクり始めた。